売れない原因を4つに分けるABCD分析を解説するECグロースチャンネルの動画サムネイル

この記事で分かること

  • アクセス数と転換率で商品をA・B・C・Dに分類する方法
  • 広告を増やす商品と、ページ改善を優先する商品の見分け方
  • 分類の基準づくりから、施策の実行・再評価までの手順

売上が伸びない商品に広告を追加するべきか、商品ページを作り直すべきか。商品数が多い店舗ほど、限られた予算と作業時間をどこに使うか迷いやすくなります。

そんなときに役立つのが、アクセス数と転換率の2軸で商品を4つに分け、改善の優先順位を決めるABCD分析です。「人が来ていない」のか「人は来ているが購入されていない」のかを分けると、次に調べるポイントが見えてきます。

本記事は、ECグロースチャンネルの2026年9月18日公開動画「売れない原因がわかるABCD分析」をもとに、分類ごとの考え方を解説します。実務用の手順・集計例・チェックリストは編集部が補足しています。情報確認日:2026年10月8日。

執筆者プロフィール

この記事の監修者
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株式会社Wacworks

代表取締役社長

舟瀬悠

株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬悠

2021年11月に創業し、店舗立ち上げ初期から月商1億円以上の店舗まで120社以上を支援してきました。自社サイト、楽天市場、Yahooショッピング、AmazonなどECサイト・モールに特化したコンサルティング事業を行っています。売上アップ率は233%。"売上をグロースさせたことがあるコンサルタント"のみをパートナーとしてアサインし、EC事業者さまの売上・利益を最大化するお手伝いをさせていただきます。

本記事は、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Qoo10などのECモール支援を手がける株式会社Wacworksの代表取締役社長 舟瀬 悠が監修しています。また、当サイトのコンテンツは、株式会社Wacworksが定める「コンテンツ制作・編集ポリシー」に基づいて制作しています。

ECのABCD分析とは?アクセス数と転換率で商品を4分類する

動画では、売上を「アクセス数×転換率×客単価」に分解し、どの要素が課題かを見極める重要性を説明しています。ABCD分析では、そのうちアクセス数と転換率に注目し、商品ごとの状態を整理します。

アクセス数と転換率の高低でA・B・C・Dを分ける動画内の分類図
元動画より。該当場面を見る(4:27〜)
分類アクセス数転換率最初に考える施策
A:売れている商品高い高い採算と供給体制を確認し、集客を拡大する
B:購入への改善余地がある商品高い低い流入と商品ページ・販売条件を点検する
C:露出の改善余地がある商品低い高いアクセスが少ない理由を調べ、集客を試す
D:検証が必要な商品低い低い過去の露出とデータ量を確認し、検証の優先度を決める

上表のA〜Dは、動画で用いられている定義です。商品に順位を付けて終わるための分類ではなく、それぞれに合う施策を考えるために使います。客単価や利益、在庫などはこの2軸だけでは分からないため、実行前に別途確認します。

分類する前に、集計期間と「高い・低い」の基準を決める

アクセス数や転換率がどの程度あれば「高い」といえるかは、商品や売り方によって変わります。動画でも、自分たちが競争している領域の中で転換率が高いかを見極めることが重視されています。動画内に登場する数値例を、そのまますべての店舗の基準にする必要はありません。

編集部からの提案は、まず同じモール・同じ集計期間で、カテゴリーや価格帯が近い商品を比較する方法です。アクセスと転換率は、同じ管理画面・同じ定義の指標でそろえます。異なるレポートの人数、閲覧数、セッション数などを区別せず混ぜないようにしましょう。

集計前にそろえる項目

  • 対象期間:同じ長さの期間にそろえ、セールの有無も記録する
  • 対象商品:商品IDをそろえ、新商品・欠品商品・季節商品を区別する
  • 分類の境界:比較対象に合わせて基準を決め、採用した理由を残す
  • データ量:アクセスや購入が少ない商品は、分類を暫定扱いにする

たとえばアクセスが10回で購入が1件なら、説明用の単純計算では転換率は10%です。しかし、それだけで多くの訪問を集めた商品より有望とは判断できません。割合と、その割合を計算した元の件数を一緒に確認することが大切です。実際の集計では、利用する管理画面の指標定義に従ってください。

Aの商品:採算を確認しながら、集客をさらに伸ばす

Aは、アクセスも転換率も高い商品です。動画では「エース商品」として、広告、SEO、外部からの集客などでアクセスを増やす方針が紹介されています。購入されやすい状態を保ちながら、より多くの見込み客に届ける考え方です。

編集部の補足として、広告を増やす前に、販売後に残る利益と在庫・出荷体制を確認しましょう。売上が増えても、広告費や値引きで利益が減ったり、欠品が続いたりすれば、継続的な成長につながりにくくなります。

集客を広げた後も、同じ転換率が維持されるとは限りません。新しく来店した人の需要に商品説明が合っているかを確認し、アクセス・転換率・利益をセットで振り返ります。

Bの商品:広告の追加より、購入されない理由を調べる

Bは、アクセスは高いものの転換率が低い商品です。動画では、すでに人が来ている点を強みと捉え、商品ページや販促の見直しによって改善を狙う商品群として説明されています。

まずは、訪問者が期待している内容と、実際の商品・販売条件が合っているかを確認します。以下は編集部が整理した点検例です。

Bの商品で確認したいこと

  • 流入:検索語や広告の訴求が、商品の用途・対象者と合っているか
  • 情報:サイズ、素材、使用方法、同梱物など、購入判断に必要な説明があるか
  • 見せ方:最初の画像や説明で、商品の特徴と違いが伝わるか
  • 販売条件:価格、送料、納期、在庫状況に購入を迷わせる点がないか

一度にすべてを変えると、何が効いたかが分かりにくくなります。課題の仮説を1つ決め、変更内容と確認日を残して比較しましょう。楽天の商品を詳しく調べる際は、RMSの商品ページ分析の活用法も参考になります。

Cの商品:アクセスが少ない原因を探り、集客を試す

Cは、アクセスは低い一方で、転換率は高い商品です。動画では、広告を試すとともに、検索キーワードの不足や競合の強さなど、そもそも露出が少ない理由を調べることが勧められています。

商品名や商品説明が想定する検索意図に合っているか、来店につながる導線があるかを点検したうえで、対象と予算を絞って集客を試します。予算額は商品の採算や検証できる範囲に合わせて決めましょう。

動画では、Cの商品にアクセスを増やすと転換率が下がり、Bの状態になった後、ページ改善によってAを目指す進め方も紹介されています。これは必ず同じ順序で成長するという法則ではありません。集客後に分類が変わったら、その時点の課題に合わせて施策を変えるという考え方です。

Dの商品:新商品をすぐに見切らず、検証経験を確認する

アクセスも転換率も低いDの商品について、改善と検証の考え方を説明する場面
元動画より。該当場面を見る(9:44〜)

Dは、アクセスも転換率も低い商品です。動画では短期的な優先順位を低くする場合がある一方、「一度でもアクセスを集めた状態で検証したか」を確認しています。まだ十分に見られていない新商品を、売れない商品と決めつけないためです。

編集部の実践提案は、Dの商品を「未検証」と「検証済み」に分けて管理することです。未検証の商品は、想定顧客と訴求を決め、小さな範囲で反応を確かめます。検証済みの商品は、集めたアクセスの質、ページの説明、価格や商品企画を見直し、再検証するか、当面の優先度を下げるかを判断します。

商品をすべて同じ期間・予算で試す必要はありません。投入できる費用や作業時間、判断に必要なデータ、見直す日を先に決めておくと、検証を続けるかどうか判断しやすくなります。

商品一覧から改善につなげる5ステップ

ここからは、動画の考え方をもとに編集部が整理した実行手順です。最初は管理しやすい商品群から取り組み、結果を見ながら対象を広げましょう。

手順作業残す記録
1.データをそろえる同じ期間・定義で商品別のアクセス数と転換率を集める商品ID、対象期間、件数、売上、欠品などの補足
2.A〜Dに分類する比較対象と境界を決め、データ不足は暫定とする分類、基準、判断を保留した理由
3.対象と施策を決める課題、採算、在庫、作業量から優先する商品を選ぶ課題の仮説、変更内容、担当者、予算
4.実行して比較する施策の前後を、期間やセール条件に注意して比較するアクセス、転換率、売上、費用、利益への影響
5.再分類する変化した課題に合わせて次の施策を決める継続・修正・保留の判断と次回確認日

動画ではAIを使った分類にも触れています。利用する場合も、集計期間、A〜Dの定義、高低の境界、データ不足の扱いを明示しましょう。AIの分類結果は元データと照合し、施策の優先順位は利益や在庫も踏まえて担当者が決めます。

実行前のチェックリスト

  • 分類の基準を、別の担当者にも説明できる
  • 少数の購入だけで転換率の高さを判断していない
  • 新商品・欠品・季節要因を区別した
  • 商品ごとの課題と、実施する施策が対応している
  • 広告費や値引き後の利益、在庫を確認した
  • 担当者と次回の確認日を決めた

元動画でABCD分析の考え方を確認する

出典:ECグロースチャンネル「【売上改善】EC担当者必見!売れない原因がわかるABCD分析について解説します【ECコンサル】」(2026年9月18日公開)。本文の場面画像は元動画から引用しています。

ABCD分析を、次に取り組む施策の判断に使おう

ABCD分析は、商品ごとの課題を整理し、集客と購入率改善のどちらを優先するかを考えるための方法です。分類表を作った後に、担当者・施策・確認日まで決めて、改善と再評価を繰り返しましょう。

店舗全体の改善方針も整理したい方は、ECサイトで売れないときの改善ポイントをご覧ください。運営体制や実行支援については、WacworksのEC支援サービス一覧でご案内しています。

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株式会社Wacworks

代表取締役社長

舟瀬悠

株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬悠

2021年11月に創業し、店舗立ち上げ初期から月商1億円以上の店舗まで120社以上を支援してきました。自社サイト、楽天市場、Yahooショッピング、AmazonなどECサイト・モールに特化したコンサルティング事業を行っています。売上アップ率は233%。"売上をグロースさせたことがあるコンサルタント"のみをパートナーとしてアサインし、EC事業者さまの売上・利益を最大化するお手伝いをさせていただきます。