TikTok Shopとは？仕組み・メリット・開設方法を徹底解説【2025年】
「TikTok Shopってどんなことができるの？」「日本ではいつ始まるの？」そんな疑問をお持ちのEC事業者やクリエイターの方も多いのではないでしょうか。TikTokの新ショッピング機能であるTikTok Shopは、動画視聴からそのまま購入できる画期的なサービスです。
この記事ではTikTok Shopの仕組みやメリット、始め方から、国内展開の最新情報、さらに活用成功のコツまでを詳しく解説します。Wacworksが提供する支援サービスや実績も交え、これからTikTok Shopを活用したい方が押さえるべきポイントをまとめました。
株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬悠
目次
TikTok Shopとは？
TikTok Shopとは、TikTokアプリ内で商品ページの閲覧から購入・決済まで完結できる公式ショッピング機能です。これまでのように外部のECサイトにリンクを飛ばす必要はなく、動画やライブ配信を見たユーザーがその場で商品を購入できる“アプリ内完結型EC”として注目を集めています。
2025年現在、日本国内でもTikTok Shopの本格提供が始まりつつあり、数千万人のTikTokユーザーに向けた新しい販売チャネルとして注目されています。すでに米国や東南アジアでは主流の販路となっており、ショート動画×ECによって売上を拡大する事業者が増加中です。
日本市場でも「拡散力」「若年層への強い訴求力」というTikTokの強みを活かし、自社商品の販売を加速できる時代が本格的に到来しています。
TikTok Shopの仕組み
TikTok Shopは、動画・ライブ配信に商品リンクを直接埋め込める仕組みです。視聴者は気になった商品があれば、動画内のリンクやカートマークをタップするだけで、詳細を確認し、購入に進むことができます。従来のEC導線よりも“直感的で衝動買いが起きやすい”のが特徴です。
購入者側の流れ
ユーザーはTikTokで動画を見ている途中に、表示される商品リンクをタップすると、商品画像・価格・説明などがその場で表示されます。そのまま「今すぐ購入」ボタンで決済画面に進め、TikTok提携の支払い方法（PayPayやクレジットカードなど）で完了。住所入力も含めすべてアプリ内で完了するため、非常にスムーズな購入体験となります。
販売者側の流れ
販売者は、まずTikTok Shopのセラーセンターに登録し、自社ショップを開設。そこで商品登録・在庫管理・価格設定を行います。投稿動画やライブ配信と連携し、商品の訴求と販売を一体化できる点が大きな魅力です。
注文が入ると、セラーセンターで注文情報を確認し、設定した配送方法で出荷する流れ。決済処理はTikTok側で代行されるため、販売者はコンテンツ制作と発送に集中できます。
TikTok Shopはいつから日本で開始された？
TikTok Shopは、2025年6月30日に日本で正式提供がスタートしました。これにより、国内ユーザーもTikTokアプリ内で商品の閲覧から購入・決済までを完結できるようになり、本格的な“アプリ内EC”時代の幕開けとなりました。
日本はTikTok Shopの17番目の展開国とされ、既に数千万人規模のユーザー基盤を活かした販路が急拡大中です。アメリカや東南アジアでは売上実績が急伸しており、日本市場でも動画×コマースの新しい販売体験に注目が集まっています。
TikTok Shopとセラーセンターの関係とは？
TikTok Shopに出店するには、まず「TikTok Seller Center（セラーセンター）」への登録が必要です。
セラーセンターは、出店者が商品管理・在庫設定・注文確認・出荷・売上レポートまでを一元的に操作できる公式の管理画面です。
投稿動画やライブ配信と商品カタログを連携させることで、“見る”と“買う”をシームレスにつなげる運用が可能になります。
すでにAmazonや楽天で出店経験がある事業者にとっても、違和感なく使えるUI設計となっており、初めてでも安心して始められる仕組みです。
TikTok Shopの特徴とメリット
TikTok Shopは、単なる「動画EC」ではなく、拡散力・訴求力・購入導線の合理化を兼ね備えた新世代のECチャネルです。ここでは、他モールにはないTikTok Shopならではの優位性を具体的に解説します。
アプリ内完結で購買ハードル低減
TikTok Shopは、動画視聴から商品選択・決済までをすべてアプリ内で完結できます。ユーザーが外部サイトに移動する手間がないため、離脱率が大幅に低下し、衝動買いが起きやすい設計になっています。
フォロワー0からでも売れる圧倒的な拡散力
TikTokのアルゴリズムは、フォロワーの多寡に関係なく“良いコンテンツ”を拡散する仕組みです。投稿が「おすすめ（For You）」に掲載されれば、一気に数万〜数十万再生→購買導線へ直結する可能性もあります。
動画とライブ配信で商品の魅力を直感的に伝えられる
ショート動画やライブ配信を活用すれば、商品を“体験として見せる”販売が可能になります。たとえば使用シーン・質感・サイズ感などが伝わりやすく、テキストベースのECよりも圧倒的な訴求力を発揮します。
若年層へのアプローチで新たな顧客層を獲得できる
TikTokの主要ユーザーはZ世代・ミレニアル世代が中心。他モールでは届きにくい層に商品を届けることで、中長期的なブランド育成やファン獲得にもつながります。
インフルエンサーを活用した販促が可能
TikTok Shopでは、アフィリエイターやインフルエンサーが商品を紹介し、成果報酬を得る仕組みが整っています。これにより、影響力のあるクリエイターを通じて短期間で売上を一気に伸ばす施策が可能になります。
アフィリエイト機能で“自分で売らなくても売れる”仕組みを作れる
TikTok Shopのアフィリエイト機能を活用すれば、他のクリエイターが自社商品を代わりに紹介・販売してくれます。これは、自社で投稿・運用するリソースが限られている事業者にとっても大きなチャンスであり、“売上が自走する仕組み”を構築できる強力な武器です。
TikTok Shopの出店条件と審査のポイント
TikTok Shopは誰でも出店できるわけではなく、所定の条件や審査基準を満たす必要があります。ここでは、スムーズに開設するために押さえておきたい出店要件や審査対策のポイントを解説します。
出店に必要な条件と審査基準をチェックする
TikTok Shopへの出店には、以下のいずれかの事業者区分であることが必要です。
- 個人事業主（開業届の提出済み）
- 法人（登記情報を有する企業）
また、公序良俗に反しない商品を扱っていることや、正確な事業情報・連絡先があることも審査基準に含まれます。現在は日本国内在住の事業者向けに開放されており、ビジネスアカウントでの申請が推奨されています。
審査に通過しやすいショップ情報の整え方
審査をスムーズに通過するためには、以下のような点に注意しましょう。
- 登録情報（住所・電話番号・口座名義など）がすべて一致しているか
- ショップ名・商品カテゴリが分かりやすく適切か
- アイコン画像・プロフィール情報が整っているか
不備や情報の齟齬があると審査が遅れたり、却下されるケースもあるため、事前準備を丁寧に行うことが大切です。
手数料やランニングコストはどのくらい？
TikTok Shopの日本向け手数料は、基本的に成果報酬型です。
- 販売手数料：約5%〜8%前後（カテゴリにより異なる）
- 初期費用・月額固定費：無料（2025年7月時点）
ライブ配信や広告出稿などを組み合わせる場合は別途費用が発生しますが、出店自体に大きな初期コストはかかりません。そのため、小規模EC事業者でもスタートしやすい仕様となっています。
TikTok Shopの開設方法
それでは、実際にTikTok Shopを始めるにはどうすればいいのでしょうか。ここではTikTok Shop開設の基本ステップを順を追って解説します。必要な準備書類さえ整っていれば、比較的短期間でショップをオープンすることが可能です。
まずはTikTok上のアカウントを「ビジネスアカウント」に切り替えましょう。これにより、アナリティクス機能や商品登録機能など、運用に必要な機能が開放されます。
以下の書類を事前に用意しておくとスムーズです。
- 本人確認書類（運転免許証・パスポートなど）
- 銀行口座情報（売上振込用）
- 法人の場合：会社登記簿謄本または履歴事項全部証明書
あわせて、販売予定商品のリストや在庫状況も整理しておくと審査後の対応がスムーズです。
TikTok Shop公式の「Seller Center（セラーセンター）」にアクセスし、必要情報を登録します。
- TikTokアカウントとの連携
- メールアドレス・電話番号の登録
- パスワード設定とセキュリティ認証
ここでショップアカウントが発行され、マイページへのアクセスが可能になります。
ショップ名や所在地、事業者情報などを入力したうえで、事前に準備した本人確認書類などをアップロードします。これらの情報をもとにTikTok側で開設審査が実施されます。
売上金の振込先となる銀行口座の登録も必要です。口座名義と本人情報の不一致があると、審査通過が遅れる可能性があるため、正確に登録しましょう。
書類提出後、通常1〜3営業日以内に審査結果の通知が届きます。承認されたら、いよいよTikTok Shopの運営がスタートします。
セラーセンターで、販売する商品情報を1件ずつ登録していきます。
- 商品名・カテゴリ・価格・在庫数
- 写真（推奨サイズあり）と商品説明文
- 配送条件や送料設定
また、ショッププロフィール（アイコン画像／紹介文）も整えておくことで、ユーザーからの信頼性が高まります。
TikTok Shopで成功するためのポイント
TikTok Shopで売上を伸ばすには、ただ出店するだけでは不十分です。本気で成果を出すには、コンテンツ設計から運用改善までを戦略的に実行することが欠かせません。ここでは、売れているアカウントに共通する成功のポイントを解説します。
動画の質と投稿頻度で売上が変わる
最も重要なのは、ユーザーの心を動かすショート動画を継続的に発信することです。単に商品を映すだけでなく、使い方・ビフォーアフター・音楽・字幕などを組み合わせ、最後まで見たくなる構成を意識しましょう。
週2〜3本ペースで投稿し、継続的に露出と接点を増やすことが成果への近道です。
ライブ配信で“今すぐ買いたい”を生む
TikTokライブを活用したライブコマースは、購買率を一気に高める手段です。リアルタイムで商品の魅力を伝え、視聴者の質問にその場で答えることで信頼感が生まれます。
限定クーポンやプレゼント企画を組み合わせ、その場で購入してもらえる仕掛けをつくりましょう。
トレンドを押さえてアルゴリズムに乗る
TikTokでは、音源・ハッシュタグ・チャレンジなどのトレンド活用が必須です。日々の流行をキャッチし、自社商品の訴求と組み合わせて投稿することで、おすすめ欄への露出が増え、新規層へのリーチが加速します。
オファーと安心感で“あと一押し”をつくる
「送料無料」「数量限定」「初回割引」などのオファーは、購入を迷っているユーザーの背中を押す武器になります。あわせて、レビュー投稿の促進や迅速な返信で“信頼できるショップ”という印象を構築することも重要です。
分析と改善が成果を伸ばす鍵になる
セラーセンターやTikTokアナリティクスのデータを使って、再生数・クリック率・CV率などを定期分析しましょう。反応の良いコンテンツや時間帯を把握し、次の動画や施策に反映→改善→再分析のサイクルを回すことで、効率的に成果を伸ばせます。
アフィリエイターやインフルエンサーと連携する
自社で投稿できる本数やリソースには限りがあります。そこで、外部クリエイターに商品を紹介してもらうアフィリエイト施策が有効です。TikTok Shopの「アフィリエイト機能」を活用すれば、成果報酬型でコストを抑えつつ拡散が狙えます。
BASE・LINEなど外部サービスと連携して導線を強化する
TikTok Shop単体だけでなく、既存のECサイト（BASEなど）やLINEアカウントと連携することで、販路を広げられます。たとえば、TikTokで関心を持ったユーザーにLINE登録を促し、後日クーポン送信→再来訪で購入に繋げるなど、複数チャネルをつないだ設計が重要です。
TikTokショップは安全？詐欺・悪質な勧誘への対処法
TikTokショップ自体は、公式が提供する正規のプラットフォームであり、出店・決済・購入までのプロセスも審査制を通して管理されています。
ただし、運用中には以下のような注意点があります。
- 「代理出店します」とSNSで接触してくる勧誘業者への警戒（中には高額な初期費用を請求される例も）
- 運営を装ったフィッシングメールや偽ログインページへの誘導
これらに対しては、必ずTikTok Seller Centerの公式ログイン画面からのみ操作すること、不審な連絡はすべて運営に報告することが基本の防御策となります。
クレジットカードや支払い方法の設定でつまずいたときは？
TikTokショップでは、銀行口座情報や支払い方法（購入者向け）を正しく設定しないと、運営上のトラブルが起きやすくなります。よくあるつまずきポイントは以下の通りです。
- クレジットカード情報が登録できない／決済エラーになる
- 銀行口座名義と本人情報が一致せず、審査が通らない
- PayPayやキャリア決済など特定手段が使えないと思い込んでいる
これらはTikTokの仕様変更やアプリバージョンによっても起きるため、最新の公式サポートガイドを確認すること、および入力情報の正確性を徹底することで解決できます。
無料サンプルの提供は効果的？実施時の注意点とは
TikTokでは「ギフティング施策」として、インフルエンサーやアフィリエイターに無料で商品を提供し、紹介してもらう手法が一般的です。
たしかに、認知拡大や売上増加につながる可能性がありますが、以下の点で注意しましょう。
- 相手のフォロワー属性が自社商品とマッチしているか？
- レビュー投稿のルールを守っているか？（景品表示法など）
- サンプル提供にかかる原価や配送費が回収できる見込みか？
やみくもに無料配布するのではなく、「どの層に向けて、どんな成果を期待するのか」を明確にした上で戦略的に行うことが、成功の鍵となります。
WacworksのTikTok Shop支援サービス紹介
「自社でTikTok Shop運用するのはハードルが高そう…」「ノウハウがないのでプロに任せたい」という方もご安心ください。Wacworks（ワックワークス）では、TikTok Shopを活用したマーケティング支援サービスを提供しています。
ワンストップ支援
アカウントの開設から商品登録まで、初期設定をスムーズに行えるようサポートします。不慣れな方でも短期間でショップを立ち上げることが可能です。
ECコンサル実績
WacworksはEC分野に特化したコンサルティング会社で、累計120社以上の企業をサポートしてきた実績があります。その結果、支援先の平均売上伸長率は233%に達し、多くの企業でEC売上の飛躍的な向上を実現しています。例えば、とある企業ではWacworksの支援によってゼロからTikTok Shopを立ち上げ、12ヶ月で月商0円から1,650万円にまで成長させたケースもあります。
クリエイティブ力
必要に応じてTikTok広告の運用や、インフルエンサーとのタイアップによるプロモーション施策も提案・実施します。TikTok内外の集客チャネルを駆使し、売上拡大を後押しします。
ショップ開設後の売上データや視聴データを綿密に分析し、さらなる成果を生むための施策を継続的に提案します。売れる仕組みが軌道に乗るまで二人三脚で伴走する体制です。
まとめ
TikTok Shopは、動画プラットフォームとECが融合した新しいマーケティング手法として、今後ますます存在感を高めていくでしょう。アプリ内完結型の手軽さと、TikTokならではの拡散力・訴求力を武器に、早期に取り組む企業が大きな成果を上げています。これまでリーチできなかった若年層へのアプローチや、新規売上の創出においても、TikTok Shopは極めて有効なチャネルとなり得ます。
本記事で紹介したように、TikTok Shopで成功するためには魅力的なコンテンツ作りやユーザーとのコミュニケーション、データ分析に基づく改善など、総合的な戦略が求められます。自社だけで取り組むのが難しい場合でも、専門サービスを活用することで大きなチャンスを掴むことが可能です。ぜひ最新のトレンドを味方につけ、貴社のマーケティングにTikTok Shopを取り入れてみてはいかがでしょうか。 今すぐプロに相談して、TikTokマーケティングを加速させましょう！
売上がなかなか上がらない
他社に広告の運用を依頼しているが改善策や提案がイマイチ
株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬悠
