Amazonのカート獲得方法8選【3つの獲得メリットもあわせて解説します】
「Amazonのカート獲得とは何？」
「カートを獲得するとどんなメリットがあるの？」
「獲得方法を知りたい！」
Amazonで商品を出品したものの、実際のカート獲得方法が分からず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
相乗り出品者がAmazonで売上を伸ばしていくには、カート獲得が必須です。カート獲得には、満たしておくべき条件や、獲得のための方法があります。
カート獲得は、ポイントを押さえておかなければ、労力をかけてもなかなか攻略できません。
この記事では、カート獲得のために必要なポイントを網羅しました。
具体的な獲得方法や優先順位も解説するので、相乗り出品で戦い方にお悩みの方は参考にしてください。
株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬悠
目次
Amazonにおけるカート獲得（取得）とは？
Amazonで商品を販売する際、カートの獲得は売上に直結する重要な要素です。まずは、このカート獲得（取得）がどのような仕組みなのか、その基本を理解していきましょう。
カート獲得とは
Amazonにおけるカート獲得とは「販売の主導権を得る」ことをさします。
実際にAmazonの商品ページを見ると、ページ右に出品者情報が記載され、「発売元」「販売元」に会社名が表記されているのが分かります。ここに表記されるのが「カートを獲得している」店舗です。
この商品ページへアクセスしたユーザーがカートボタンクリックすると、カートを獲得した店舗から商品が購入されます。
カートを獲得できなかった店舗は、出品者情報下部「こちらからもご購入いただけます」に表示されます。ただ、ユーザーに気付かれにくい位置に記載されているため、見つけてもらえないことがほとんどです。
カートを取れるかはアルゴリズムで決まる
カート獲得の可否は、Amazon独自のアルゴリズムによって決まります。
カート獲得のアルゴリズムの詳細は公開されていませんが、以下の要素が重視されていることが分かっています。
- 価格
- 配送スピード
- 在庫状況
- 販売実績
- 出品者のパフォーマンス指標 など
このアルゴリズムで高く評価された出品者は、カート獲得率が上がります。
カートを獲得できなければ広告が配信されない
Amazonのスポンサープロダクト広告は、カートボックスを獲得している商品にしか表示されません。
広告は、検索結果の上位や商品詳細ページに商品が表示され、露出を増やすことができるツールです。しかし、カート獲得という「土台」がなければ、そもそも機能しません。
そのため、広告で露出を高めたい方は、まずカートを獲得することが必須といえます。
相乗り出品の売上はカート獲得率と直結している
相乗り出品者にとって、売上とカート獲得率は直結している問題といえます。
カートを獲得できなければ、ユーザーがその商品ページを訪れても、自社の在庫から購入してもらえません。つまり、いくらアクセスを集めても、カートを獲得できなければ売上はゼロに等しいです。
相乗り出品者が売上を上げるには、カート獲得率を最大化することが最も重要な戦略となります。
新規出品者はカートが取れないことも
Amazonのアルゴリズムは、出品者の販売実績を信頼性の指標として重視します。しかし、新規出品者は実績がないため、カートを獲得するためには販売実績が必要です。
新規出品者は、他の相乗り出品者と比べて、販売実績やレビューがない状態からスタートします。そのため、新規出品者は、まずライバルが少ない商品を狙ったり、徹底的な低価格で販売数を増やすなど、地道な努力で実績を積み上げていく必要があります。
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Amazonのカート獲得（取得）状況の確認方法
ここからは出品商品がカートを獲得しているかどうかの確認方法を解説していきます。自社商品のカート獲得状況を正確に把握して、売上向上のための戦略に活かしましょう。
商品ページからカート取得状況を確認
Amazonで自店がカートを獲得できているか確認できる一般的な方法は、商品ページからの確認です。
前述の通りカートを獲得していれば商品ページ右に「発売元」「販売元」として店舗が表示されます。ここに自店が表示されていれば自店がカートを獲得できており、他店が表示されていればカートを獲得できていないということです。
なお、カートを獲得していない場合、商品ページの右下にカート獲得店舗以外の相乗り出品者が表示されます。
セラーセントラルからカート取得率を確認
カート獲得状況はAmazonセラーセントラルからも確認可能です。
セラーセントラルにログイン後、以下手順を踏んでいきましょう。
- レポート
- ビジネスレポート
- メニューより「（親）商品別詳細ページ 売上・トラフィック」を選択
- 「カートボックス獲得率」
以上の手順で獲得率が確認できます。
獲得率100%であればカートが獲得できている状態です。
Amazonのカート獲得（取得）の条件
ここからはAmazonが公式でも発表している内容も交え、カート獲得の条件を解説していきます。これらの条件を理解し、自社の商品やストアの状態を最適化していくことが重要です。
大口出品プランである
Amazonで「カートを獲得する」ためには、まず大口出品プランで出品を始める必要があります。
Amazonは、カートを獲得する条件として「大口出品プランの出品者に限る」と公式に発表しています。小口出品プランでは、そもそもカートを獲得するチャンスが極端に少ないです。
大口出品プランは月額料金が発生しますが、カート獲得や広告の活用など、売上を上げたい出品者にとって便利なサービスが多数利用できます。
長期的な売上向上を目指すなら、大口出品プランを選びましょう。
一定以上の販売数をあげている
カート獲得は「一定数以上の販売実績をあげる」ということが大前提です。
Amazonでカートを獲得して売上を伸ばすには、まず販売実績が必要です。その実績を積むためには、カート獲得が不可欠というジレンマに陥ります。そのため、Amazon運用が軌道に乗るまで時間がかかるといわれています。
まずはライバルが少ない商品をしっかりとリサーチし、販売実績をあげられる商品を厳選する必要があります。
パフォーマンス指標を良好に保っている
Amazonのカート獲得には、アカウントのパフォーマンス指標を良好に保つことが必須です。
Amazonは、ユーザーに安全かつスムーズな購買体験を提供することを最優先しています。そのため、出品者のパフォーマンス指標が悪い出品者は、どれだけ価格が安くても、在庫があっても、カートを獲得できません。
日頃から在庫管理や迅速な配送を徹底し、アカウントの健全性を維持することが、カート獲得の前提条件となります。
在庫が潤沢にある
Amazonでカートを獲得するには、常に在庫を潤沢に揃えておくことが重要です。
Amazonは「豊富な品揃え」を重視しており、在庫状況を特に厳しく見ています。在庫が十分に確保されていると、それだけでカート獲得の優先順位が高まるケースは少なくありません。
もし在庫切れを起こしてしまうと、「顧客が求める商品を迅速に提供できない」と判断され、カートを獲得するのが難しくなります。日頃から在庫数をこまめにチェックし、適正在庫を保つようにしましょう。
Amazonの在庫切れリスクや対策法については、以下の記事を参考にしてください。
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Amazonのカート獲得（取得）方法8選
Amazonでカートを獲得するためには、様々な要因を総合的に改善していく必要があります。ここからは、カート獲得率を高めるために、具体的に実践できる8つの方法を確認していきましょう。
可能な限り安価で販売する
Amazonでカートを獲得するには、可能な限り安価な価格で販売することが重要です。
Amazonでは、安い商品ほど選ばれやすい傾向があります。
実際にカートを獲得できている商品を見てみると、最安値か、それに近い価格設定になっていることがほとんどです。
最安値に設定する手法は、販売実績がない出品者がカートを獲得するための、最もスタンダードな戦略です。どうしてもカート獲得できない場合は、配送料も含めて価格設定を見直してみましょう。
ライバルが少ない商品を選定する
Amazonでカートを安定して獲得するには、ライバルが少ない商品を選定することが有効です。
カート獲得の難易度は、競合の数に大きく左右されます。ライバルが多いと、多くの出品者でカートを奪い合うため、自社が獲得できる確率が下がります。
ひとつのカートを3人で奪い合うのと、10人で奪い合うのとでは、後者の方がより多くの労力を割かなければなりません。
激しい競争の渦中に飛び込むのではなく、ライバルの少ない商品を選ぶことで、カートを獲得しやすくなります。
レビューを高める
Amazonでカート獲得するには、ショップのレビューを高めることも有効です。
Amazonのアルゴリズムは、レビュー評価の高い出品者を優遇する傾向があり、レビュー評価がカート獲得率にも影響します。
レビューリクエスト機能を使ったり「VINE先取りプログラム」「早期レビュープログラム」を活用したりして、レビュー獲得を目指してましょう。
配送納期を早める
カート獲得を狙うには、配送納期を短くすることも大切です。
Amazonは、注文された商品を迅速にユーザーのもとへ届けられる出品者を高く評価します。これは、Amazonが「配送環境が整っている」と認識するためです。
その点では、FBAを活用している店舗ほど有利になります。自店で発送している場合はとくに、配送スピードを意識しましょう。
セット商品やオリジナル商品をつくる
特定の商品で相乗り出品を避けるには、自社で商品ページをつくる戦略がおすすめです。
複数のショップがひとつの商品をAmazonで販売すると、どうしても相乗り出品になってしまいます。まだAmazonで販売されていない商品を出品し、自社で商品ページを作れば、カート獲得率は100％です。
カートを獲得できれば、広告で露出を確保できるようになり、販売につながりやすくなります。
自社のオリジナル商品やOEM商品をつくったり、既存の商品を組み合わせて自社だけのセット商品をつくったりできないか検討してみましょう。
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充実したサービスを提供する
カート獲得を狙うには、充実した配送サービスやサポートを提供しましょう。
Amazonはキャンセル率や出荷遅延率、注文不良率などの「アカウント健全性」も評価ポイントに入れています。配送が遅れたり、在庫不良でキャンセルになったりすると、これらの評価に影響します。
アカウント健全性の数字が悪く、改善しないままだと出品停止やアカウント停止に発展することも。リスクを最小限に抑えるために、こまめにチェックしましょう。
目の前の注文を一つひとつ大切に扱い、サービス品質の向上に努めることが重要です。
FBAを活用する
Amazonでカート獲得率を上げるには、FBAを活用するのもおすすめです。
FBAとは、商品の保管、梱包、発送、カスタマーサービスまでをAmazonが代行してくれるサービスです。FBAを活用することで、迅速な配送や信頼性の高いカスタマーサービスがAmazonによって保証されます。
実際に、FBAを使ったら、それだけでカート獲得率が上がった事例は数多くあります。カート争奪戦でリードしやすくなるため、もし自社発送をしている場合は、カートを取りたい商品だけでもFBAを活用できないか検討しましょう。
FBAについては、以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい方は参考にしてください。
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ライバルの在庫切れを待つ
相乗り出品のライバルが在庫切れを起こすと、自社にカート獲得が回ってくることがあります。
たとえば、普段は価格競争で勝てないライバルが、セール期間中などに大量の注文を受けて一時的に在庫切れになったとしましょう。その隙を狙って在庫を十分に確保しておけば、あなたのショップがカートを獲得できる可能性が大幅に高まります。
ただし、ライバルが在庫を切らさないことも十分に考えられるため、狙ってできるような戦略ではありません。これを主な戦略にするのではなく、最安値やFBAの利用、配送スピードの強化などでカート獲得を目指すようにしましょう。
Amazonのカート獲得（取得）の施策の優先順位
Amazonでカート獲得を目指すには、多くの要素を改善する必要があります。限られたリソースの中で効率的に成果を出すために、どの施策から手をつけるべきか、優先順位を確認していきましょう。
カートを一度も取れたことがない場合
Amazonでカートを一度も獲得できていない場合、まずはカート獲得の条件を満たしているか確認しましょう。
- 大口出品プラン
- パフォーマンス指標を良好に保っている
- 在庫が潤沢にある
この条件を満たせていないようなら、まずはここから手を入れる必要があります。
次に、最安値を設定したり、配送の対応スピードを上げたりして、売れやすい環境を整えます。
カートは取れているが取得率を上げたい場合
すでにカートを獲得できていて、取得率をさらに上げたいなら、より評価が高まる対応を意識し、販売実績を積み上げていきましょう。
この場合は、競争力のある価格や配送品質を維持することが重要です。また、カートが取れているなら、広告で露出を増やす戦略も有効な手段になります。
もし、FBAを利用していない場合は、FBAも検討するとさらにカート獲得しやすくなります。
カートを取るには戦略が必要
相乗り出品でカートを獲得するのは、容易なことではありません。販売実績がない状態で、販売実績を積み上げているライバルに挑む形になるからです。
Amazonでカートを獲得し、安定した売上を上げるためには、戦略に基づいたアプローチが必要です。
まずは、ライバルが少なく、カート獲得の難易度が低そうな商品を厳選するところから始めましょう。また、価格や在庫、配送スピードといった要素を徹底的にブラッシュアップすることも重要です。
これらをしっかりと対策することで、最初のハードルである「初めての販売実績」を達成しましょう。
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Amazonカート獲得（取得）に関するよくある質問
Amazonでのカート獲得は、多くの出品者が抱える共通の課題です。ここでは、カート獲得に関してよくある疑問と、その解決に役立つ情報を確認していきましょう。
いつまで商品をカートに入れっぱなしにできますか？
Amazonでは、商品をカートに入れてキープすることに対して、ペナルティや期限はありません。
カートに入れたままの状態でも、商品が削除されたり、購入できなくなったりすることはありません。ただし、商品ページが削除されたり、商品在庫がなくなったりした場合は、カートから自動的に消えます。
カートの中身が消えた理由は何ですか？
Amazonのカートの中身が消えた場合、主に以下の3つの理由が考えられます。
- システムのエラーやメンテナンスによってリセットされた
- 商品が販売停止になった（商品ページが削除された）
- 商品が完売した
カート獲得にFBAは有効ですか？
はい。カートボックス獲得には、FBAの利用が有効です。
弊社の実績から見ても、FBAを利用したことで実際に、カート獲得率が上がったケースもあります。
全ての商品でFBAを利用するのが難しい場合は、FBAを使っても利益が確保できる商品だけでもFBAを利用することをおすすめします。
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店舗都合キャンセルはカート獲得に影響しますか？
はい。店舗都合キャンセルは、カート獲得率を下げる要因になります。
カート獲得率には、以下のようなセラーアカウントの健全性が大きく影響しています。
- キャンセル率の高さ
- 出荷遅延率の高さ
- 注文不良率の高さ
- 顧客満足度（レビュー評価）
セラーセントラルの「パフォーマンス」カテゴリにある「アカウント健全性」から確認できるので、こまめにチェックしましょう。
カート獲得以外で売上を上げる方法はありますか？
Amazonでは、カートを獲得できない場合、ほとんどのユーザーに見逃されてしまうため、購入してもらえるチャンスはほとんどありません。
ただし「Amazon」「商品」ではなく「ショップ」「ブランド」にファンが付いている場合は、カートが獲得できなくても購入される場合があります。
また、Amazon以外に楽天市場や自社ECサイト等も並行して運用している場合は、カートが獲得できるまではAmazon以外のECサイトへ誘導することで、自店からの購入者を確保できるでしょう。
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Amazonでは、カートの獲得が売上に直結します。相乗り出品をしているセラーはとくに、カート獲得が重要です。
カート獲得率を上げるには、まず必要条件を満たしているか確認しましょう。ここが満たされていなければ、ほかの要素をどれだけ改善したとしても、カートを獲得できることはありません。
また、カート獲得の鍵を握るのは、「最安値」での提供や、配送スピードの向上です。自社発送でも迅速な出荷を心がけることで、カート獲得率を大きく向上させることができます。
これらの対策をひとつずつ見直し、カートを取得し売上を伸ばしましょう。
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