「Yahoo!とPayPayの統合で優良店基準はどのように変わったの?」

「優良店を取ったらどんなメリットがあるのか知りたい!」

「優良店を取る自信がない……」

2022年10月に、Yahoo!ショッピングとPayPayモールが統合されました。

Yahoo!ショッピングに出店している方の中には、統合によって何がどのように変わるのか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、Yahoo!ショッピングとPayPayモールの統合について、前編と後編に分けて解説します。

前編では、プロモーションパッケージと優良配送についてお伝えしました。

後編では、統合による優良店基準の変更について解説していきますね。

Yahoo!ショッピングの動向を把握し、今後の運営の参考にしてみてください。

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最後まで読むと、今後Yahoo!ショッピングの運営で何に力を入れていけばいいのかがわかるはずです。

優良店基準はどうなる?

これまでも優良店基準は設けられていましたが、今後はかなりハードルが高くなります。

ここからは優良店基準変更の詳細と重要なポイントについて解説します。

これまでの優良店基準

これまでの優良店基準のざっくりした内容は以下のとおりです。

・売上規模が一定以上ある

・ストアパフォーマンスの評価を最大化する

売上規模はストアパフォーマンスで確認できます。

ストアパフォーマンスの評価を最大化することで優良ストアとみなされていました。

これまでの優良店基準はECCからもブラックボックスといわれており、あいまいな基準だったといえます。

優良店基準4つの大改革

統合による優良店基準の変更点は以下4つです。

なお、ストアパフォーマンスの評価項目は全部で30項目あります。

1項目1点換算として、総合点数が30点あるとイメージしましょう。

①ストアパフォーマンスの点数で30点満点中12点以上取る

②優良店に直接起因する15項目で一定水準以上を取る

③全注文に対する優良配送数のシェアが50%以上

④前々月の20日〜前月の19日までの期間で①〜③の基準を90%以上満たしている

①の必ず取るべき12点は、ざっくりと以下2項目に含まれます。

・オペレーション周り:発注に関することやお問い合わせへの返信速度など

・商品をしっかり登録できているか

まず大前提として、この2つの項目のトータル点数が12点以上必要です。

②の基準はブラックボックスな部分ではありますが、15点中7点ぐらい取っているといいのではないかという話をECCから聞きました。

今後は、④の特定の期間内で①〜③までの基準を90%以上常に満たしていなければいけません。

ストアパフォーマンスは店舗さんの努力でなんとかなるところもありますが、優良配送は難しいと思っています。

出荷日などがある程度制限され、早く出荷しないといけないため、予約商品をやっているところはかなり難しいでしょう。

優良店を取れないところが多いのではないかというのが正直な所感で、かなりシビアな内容です。

15項目の中で重要なポイントは?

重要なポイントは大きく2つあります。

・売上と売上件数

・出荷遅延率など配送周り

売上・売上件数はカテゴリごとに変わりますが、結構な数を売らないといけません。

そもそも売れている店舗じゃないとこの項目はとれないでしょう。

配送周りは自分たちで決めた設定をしっかり守れているのかという問題が出てきます。

本来は守るべきなのですが、Yahoo!をやっている方の中にはYahoo!のロジを使わずに楽天やAmazonのFBA、RSLを使っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そういった倉庫は、先に自社のモールの出荷を優先します。仮に何かの遅延があったときは、後から他モールの商品を出荷するので遅れは大いにあり得るんですね。

そうなると対策がしづらいため、ロジを分けるという話も出てきます。

ハードルの高い、売上・売上件数と配送周りは重要なポイントです。

優良店のメリットは?

「高いハードルを乗り越えて優良店になるとどんなメリットがあるの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

ここからは、優良店の直接的なメリットと間接的なメリットをお伝えしていきます。

手厚いサポートが受けられる

プロモーションパッケージがプロモーションパッケージゴールドになり、特典が増えます。

一部PRオプションが返ってきたり、サポートデスクがもう少し遅い時間まで稼働したりするなどサポートが手厚くなるイメージです。

SEOにも間接的に寄与する

優良店になるとバッジやランクが表示されます。

資料上はSEOに寄与しないことになっていますが、優良店のバッジがついているとお客さんは買いやすく、相乗的にCVRが上がりやすいです。

そうなると売上件数も伸びるので、Yahoo!のアルゴリズム的に優遇されやすいでしょう。

意図的に優良店のSEOを上げないでほしいという希望もありますが、恩恵は一部ありそうです。

ハードルは高いがしっかり運営すれば伸びていく

ここまで優良店になるハードルの高さを見てきましたが、今回の基準変更は逆にチャンスでもあると思っています。

Yahoo!は売り上げのパイがどうしても少ないです。楽天の3分の1程度でありながら、運営面で人件費を割いたり、倉庫周りの変更に伴う在庫連携などをやっていると追いつきません。撤退する話も出てくると思います。

ただ、ちゃんと運営したところは伸びていくし、そうでなければ淘汰されていきます。

まずはしっかりと運用する方向で進めていくといいでしょう。当社ではヤフー運用の支援もしているのでぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

・優良店基準のハードルは高くなる

・売上・売上件数と配送周りの対策が重要

・優良店になると手厚いサポートに加えて、間接的にアルゴリズムの恩恵を受ける

・しっかり運用することが大切

今回は、Yahoo!ショッピングとPayPayモールの統合について詳細をお伝えさせていただきました。

優良店基準のハードルは高く、特に売上・売上件数と配送周りが難関です。

優良店になると手厚いサポートがつく上に、さらに間接的にアルゴリズム面で優遇されます。

高いハードルではありますが、統合の波に乗ってしっかりと運用していきましょう。

運用でお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

本記事を、今後のYahoo!ショッピング運営の参考にしていただけますと幸いです。

今回記事にした内容はこちらの動画でもご覧いただけます。

本チャンネルでは、この他にもEC事業者の方に役立てていただける情報を多数発信していますので、ぜひそちらもご覧ください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事を書いた人

株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬
2021年11月に創業。自社サイト、楽天市場、Yahooショッピング、AmazonなどECサイト・モールに特化したコンサルティング事業を行っています。"売上をグロースさせたことがあるコンサルタント"のみをパートナーとしてアサインし、EC事業者さまの売上・利益を最大化するお手伝いをさせていただきます。